我が家に猫が?
娘との気まずい日々が過ぎて、ある日、仕事から帰ってみると、その頃の仕事といえば、四トントラックで、中距離の配達、何時もの雰囲気が違っていた。
聞きなれない猫の鳴き声が耳に入ってきたので、部屋の隅から隅、隈なく目配り、テレビ台の狭い隙間から、声が聞こえていた。が、姿は確認できなかった。
その隙間に手を入れ何かを探っていた妻の手に、小さな生き物が動いていた。
其のいきさつ、何時までも頑なにひねている、娘に根負けしたそうで、彼女自体猫には昔からこだわっていたらしいが、私の手前遠慮していたらしい。
彼女の実家では、代々二三匹の猫は当たり前のように、飼っていたらしい。
そんなこと私は初めて聞いた。そんな関係で知り合いの猫婆さんの所から、生後二週間の子猫を貰ってきたとのこと、もうこれ以上娘と揉めるのも大人げないので、この場は思い切って目を瞑ることにした。
もう一度確認しておきます。
この猫は、表題にある気むずかし猫ではありません。
しかもこの子猫は雌とのこと、気むずかし猫は、雄です。
彼女の名前は、「ちゃちゃ」
この名前は、妻の実家の代々受け継がれてきた名誉ある猫名らしい。
その成り行きは知らない。