私の住まいになる筈の?家・・・
私の親となる筈の小学生の女の子は、私を抱いて喜び勇んで彼女の家に駆けこみました。階段を駆け上がり、ママーと叫びながら、三階まで一気に駆け上がりました。
僕は振り落とされないよう、彼女のセーターにしがみついているのが、精一杯でした。
生憎家には、誰もいない様子でした。
彼女は再び下に降りて、台所は二階らしい、冷蔵庫を開け牛乳パックから小皿に牛乳を移し替えている様子が手に取るようにわかりました。よほどお腹がすいていたのか、それだけで涎が溢れそうでした。
やっと食べ物にありつけると、彼女の胸から飛び降りました。
牛乳に飛びつき、武者ぶり飲みました。
何とか生き延びることに望みをつなぐことが出来そうです。
そんな僕を見下ろす男の人らしい人の気配に、初めて気が付きました。