悪事・・・
カーペットも扱っていました。
その倉庫も他所にありました。
カーペットは竹の芯に巻かれていました。大型トラックで入庫されるとき、人手が足りないとき、私達も駆り出されることも在りました。
そのトラックに同乗して、少し離れた倉庫に行って、荷下ろしします。
カーペットと言ってもそれぞれ、八畳から二畳まで、色もそれぞれ、2百本余り、其れを下した後検品するのが、私と倉庫の社員の役目です。
以前からの在庫の隣に山と積まれたカーペット、 丸廻れたカーペットの山を想像してみてください、数を数えるだけでも眼が回ります。
詳しくは話せませんが、チェックを何度も繰り返しますが、時には見落とすときがあります。
その見落としを私は見落とさないのです。
そのあと他の社員に、融通の利くもう少し上の社員に報告。
要するに、横流し、つてを伝って現金化、気心知れた仲間で、日雇いも入っていた、飲み代に・・・
そんなことを繰り返しているうち、ある日いつものようにニトントラックで出社したところ、倉庫の扉が閉まったまま、それ以来開くことは在りませんでした。