嫌われじいさんと捨て猫チビ

猫嫌いのじいさんが飼い猫と戯れる日常と読んできた本の感想たまに。

気の合うお客・・・

酒を扱う商売、どうしても飲むのが、売り上げに奉仕することになります。

もう五十年以上前の話。時効もとっくの昔、今更、当時はまだ十代、飲まざるを得ませんでした。それが仕事だから。それに元々酒おもにビールが好きだったから。

売り上げのコツは、こちらがお客のグラスにビールを注ぐ、返杯しようとします、すると、もう少しで一杯になる途中で瓶が空になる、相手は申し訳なさそうに新しいビールのお代わりをしてくれる。いっちょ上がり。

私と一番親しかったお客は、商店街に店を構える、寒天問屋の若旦那。

寒天とは天草などから摘出したなにか?を固めるらしい、詳しくは調べてください。

老舗らしい店の次男坊、昨年大学を卒業して、店の手伝いしているらしい。

気楽な坊ちゃんらしく、週に三日位のわりあいで通って来てくれる、上客の一人です。

ホステスが目的でなく、常にカウンターで一人物静かに、ビールを手酌で飲んでいました。

何故か知らないが、私と気が合い話し相手になって居ました。

そんな縁で、数年後私が名古屋で白トラックで、彼の会社の天草を運ぶ仕事をさせてもらうことも在りました。