嫌われじいさんと捨て猫チビ

猫嫌いのじいさんが飼い猫と戯れる日常と読んできた本の感想たまに。

チャチャの逃亡

我が家に来て半年位たったある日の事、二階のベランダから、洗濯物を干そうとした妻の股間の隙間から、下の物置の屋根を伝って、地面に飛び降りて、どっちに行こうかと思案しているようでしたが、誰かの声、私か?娘の声か?驚いたのか、物置の五センチくらいの隙間に飛び込んで身を隠してしまいました。

初めての脱出でした。

本人もどうしていいのか戸惑った筈。

家族全員私を筆頭に、全員が、四人だった。一斉に階段を駆け下り、物置の隙間を覗き込んだ姿は、傍から見ればそれこそ滑稽に映った事だろう。

近くにあった竹ぼうきで掻き出そうと、代る代る名前を呼んだ。

こちらも初めての事、どうしていいのか誰も対処しようないまま、時だけが過ぎ日が暮れ始めたころ、下の娘が餌の入った缶を持ってきて、一件落着。

我が家では以来、全てのドア、窓全てに鍵を掛ける習慣が未だに続いています。