嫌われじいさんと捨て猫チビ

猫嫌いのじいさんが飼い猫と戯れる日常と読んできた本の感想たまに。

・・・それから安部公房・・・

   忘れていました。

いま思い出したので、追記します。日本映画の初めてのシネマスコープ、知っていますか?私はその時に出くわせています。

確か題名は”白鷺城 の花嫁”だった筈、主演は確か大友竜太郎だったと記憶しているが、確かでは在りません。序に女優の名前完全に忘れている、確か長谷川なんとか、どうしても思い出せない、御免そちらで調べてください。

初めて見る大スクリーンに総天然色、殆ど興奮状態で・・・

やっと安部公房に入ります。

私が初めて彼と出会ったのは、もちろん作品の上でのこと。本人と出会ったことは無い。”けものたちは故郷をめざす”だったと思う。

十代の若者には理解不能でたしか途中で投げ出したと思う。

其れから暫らくして、新潮社の書下ろしシリーズを集めていたとき、特にこのシリーズの装丁が気に入っていたのですが、 そういえば最近新しいシリーズにお目にかからない。相応しい作家が居ないのかな?

新刊本屋でひと際目に付いた、私には輝いて目に飛び込んで気たのが、”砂の女”でした。手に取って箱から出すこともなく、装丁を確かめることもなく、お買い上げ。

読み漁りました。息することも忘れるほど、摩訶不思議の世界に引きずり込まれ暫らく

自失、二三日何も手につかない状態が続きました。それほど興奮状態が長続きした作品に、出会ったおかげで身の程知らず、作家になろうとしましたが、身の程が直に分かって挫折。それ以来安部にはまり込んで今に至ります。

でも”砂の女”以上の作品はお目にかかりません。私個人の見解だから異論もあると思いますが、反論受け付けません。

一度読んでみてください。

お勧め ”人間そっくり” ”幽霊はここにいる”特に〝未必の故意”等々、ちなみにわたしは、全集40巻のうち39巻まで手にして、其の全集の小説部分は、全て読みました。

ちなみに映画になった”砂の女”も素晴らしかった記憶にあります。

岡田英二、岸田今日子、素晴らしかった。