山本周五郎
山本周五郎子の作家ほど人情と情けに秀でた作家を、私は知らない。
全ての作品に、滲み出ている。作品自体膨大なうえ、それら全てが名作といえるだろう。
私は評論家でも無いものが、とやかくいゆこともないけれど、個人的に評論するのは勝手でしょう。彼ほど何度も全集を繰り返し出版する人も珍しい、私ですら一応揃えている。其れだけ人気があるのでしょう。しかも映画、舞台、テレビドラマ等々、勝手に私が推薦、お勧めする作品を一作。
”さぶ”です。初めて読んだのは10代の感受性の豊富な頃、何度も泣きました。
詳細は、各自読んで見て下さい。
涙腺が緩むこと間違いありません。
この作品も舞台になっています。
此れもまた、松本兄弟が兄弟の役で、見事に演じられていました。これまた泣かされました。
余計な余話、この舞台を見に行った劇場での話。
下駄をっかけて劇場へ、今思えば非常識だと、若かりし頃の過ち、入り口で止められ、藁草履に、下駄のカランコロンが、劇場内に響き渡るらしい。
当り前の常識、舞台鑑賞自体滅多に無かったので、御免なさい。
彼の映画作品は黒澤明が贔屓にしていました。椿三十郎、赤ひげ、どですかでん等、テレビでは数知れないドラマ化。
ついでに、彼はかの直木賞を辞退したらしい、勿体ない。
”樅の木は残った”も読んで見て下さい。